数ミクロンの医薬品結晶一粒をレーザマイクロプローブで狙い撃ち!この5〜10年で医薬品業界でも、薬品製造、安定性、活性の効能を見極めるため固体での分子状態の分析の必要性が認知されるようになってきました。加えて、特許保護のために特に結晶相を明確に規定することが分子組成と同じくらい重要になってきています。
この分野が大変重要になってきたために、医薬品の固体化学と呼ばれる学問が利用されるようになってきました。(Byrn,pfeiffer and Stowell,1999)

物理的な状態が、医薬品の挙動に影響を与える可能性があり、何が結晶状態、固相反応、相安定性、溶解性を支配しているのかを知ることが重要になっています。医薬品の固体組成を測定する方法は数多く知られていますが、これらの中には、X線回折、顕微鏡観察、熱分析、溶解性試験、粒子径分布解析、NMR、赤外(IR)が含まれています。
しかし、なぜか、ラマン分光法だけは分析手法のリストには現れてきません。おそらく今までは、分析手法としてあまり使われていなかったためと思われます。ラマン分光法は、1μmの空間分解能で、
結晶多形の定性的・定量的情報を提供してくれます。
ラマン分光法は医薬品分野での応用では、今後期待される分析技術であり、更に大きく発展していく可能性を持っています。