カソードルミネッセンス入門   close
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CL測定装置は以下の部分で構成されています。
  1. 励起源
  2. CL集光部
  3. 分光部
  4. 検出部
  5. データ処理部、制御部
  6. 冷却部
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励起源
CLの励起は、名前の通り電子線です。特殊な場合を除いて、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)が多く用いられます。透過型電子顕微鏡の場合は、試料として薄膜を使用するため、高空間分解能のデータが得られます。しかし、試料作成にノウハウが必要で手間がかかる問題、加速電圧を高くすると、試料のダメージの問題が生じる事から40KV以下の走査型電子顕微鏡が現在多く用いられています。

従来はタングステンやLaB6の電子銃が用いられていましたが、ナノ領域の評価を行うには、フィールドエミションタイプの電子銃が用いられています。電子ビームのスポット径を小さくするには加速電圧を5kV以下にする必要があります。しかし、加速電圧を低くすると生成される電子正孔対の数が減るため、発光強度が減少します。この問題は熱電界放出型のフィールドエミッション電子銃を用いて、励起電流量を増やすことによって解決されます。
励起源
矢印
TEM,STEM,SEM
従来
タングステン、LaB6
従来
FE-SEM(コールド)
   
FE-SEM(サーマル)
矢印
励起電流量が大
CL集光部
CLを集光するための光学系として、レンズを使用した光学系とミラーを使用した光学系がありますが、光を集光する立体角が大きい、波長による色収差がないことからミラーを使用した光学系が一般的です。
しかし、ミラーを使用した光学系は、集光効率を高めるために対物レンズの下に配置されるのでワーキングディスタンス(WD)が大きくなり、電子ビームのスポット径が大きくなる問題が生じます。このため集光光学系をコンパクトに設計する必要があります。
固定式
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可動式
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分光部
ナノスケールの微小領域を測定する場合電子ビームのスポット径が小さくなるため、カソードルミネッセンス(CL)の発光領域が小さくなり、発光強度も小さくなります。
そのため、使用する分光器は明るいものが望まれます。分光器は焦点距離が小さくなるほど明るくなりますが、波長分解能は明るさと反比例して大きくなる性質をもっています。したがって、明るさ・波長分解能でバランスの取れる焦点距離30cmクラスの分光器が使いやすいと言えます。
また、単一波長でのマッピング測定においては、分光のスループットが高いバンドパスフィルタも有効です。
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特長
  • クラス最高の0.06nm(標準)の高波長分解能を実現。
検出部
光の検出には光電子増倍管を使用していましたが、最近ではCCD検出器が一般的になってきています。
CCD検出器は光電子増倍管に比べて、ダイナミックレンジが広い、SNが良い、短時間でスペクトルデータが一括で取得できるという特徴をもっており、微弱光測定には非常に有効です。また、ナノスケールでの測定においても、弱励起により信号強度が小さくなった場合にも威力を発揮します。
また、CCD検出器のスペクトルデータの一括取得は、以下で紹介するラインスペクトルや応力分布等の様々なアプリケーションに応用されています。
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特長
  • 分光アプリケーションに特化した設計
  • 低読み出しノイズ
  • 各モデルには、ピクセルサイズが13.5μm〜26μmまでの多様なタイプを用意
データ処理部、制御部
CL装置は、分光器(波長駆動、スリット、回折格子交換)、光学光路切替や電子顕微鏡の電子ビームのスキャニングをGP−IBインターフェースを介して制御しています。これを用いればスキャン範囲の任意の点にビームを固定し、スペクトルを測定することが可能です。

画像を写真に記録するCL測定装置では定量的なデータ解析が不可能です。コンピュータの記憶素子に画像を二次元配列として記録することにより、発光強度の絶対値の保存・画像間の演算・各種フィルタリング等の画像処理や定量的なデータ解析が行えます。また、電子顕微鏡の電子ビームのスキャンに対する応答は、時系列の電気信号として出力されるので、二次電子、誘起電流などの出力も同様の信号として処理できます。このためSEM,CL,EBIC等を組み合わせた複合評価が可能です。

コンピュータ及びデータ処理に関する環境は、目まぐるしく進歩しており、将来は現在より高度で、複雑なそして、膨大なデータ量を瞬時に処理することが可能となるでしょう。
冷却部
スペクトルから意味のある情報を得るには試料を低温にする必要があります。一般的に30K以下に試料を冷却すると、フォノンを介した非発光再結合が減少するので、CL発光強度が強くなり、ピークの半値幅は小さくなります。
試料の冷却には、冷却媒体として液体窒素と液体ヘリウムが用いられます。両者共、到達温度を低くするため、冷却媒体を液体で循環させる方法が一般的です。

電子顕微鏡の試料ステージを利用して試料を冷却する場合、試料ステージ自体に冷却部を取付けられない場合があるので、取付け及び冷却性能に制約を受ける事が多くなります。この点については、十分に改善の余地が残っており、試料ステージを含めた形で冷却系を考慮しなければなりません。
また、試料を冷却する事により、試料ステージのドリフトが生じるので、これを抑えることが必要です。
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